平岡祭オープニング

今でもあの歓声は忘れられない。
第25回平岡祭オープニングでの演奏である。
あの場所で演奏したこと、これは一生の思い出になり得るものだと思う。
あの日の、あの照明、あの音、そして歓声。全てが脳裏に深く刻まれている。
僕らのこのオープニングに向ける思いは壮大なものだった。
すっと前からこのオープニングで演奏をすることを夢見て準備をしてきた。
軽音楽部3年生とってオープニングで演奏することは1つの大きな夢であり目標である。
それゆえかける思いは皆相当なものが合ったと思う。
先輩達が平岡祭でオープニングを演奏する姿を見て、いつか自分達もあそこで演奏がしたいと強く思っていた。
そしてその思いがついに7月5日に叶ったのだ。
出演が決まったときは嬉しさだけでなく不安、焦りなどいろいろな思いがこみ上げてきて、ものすごい速さで体中を廻ったのだ。
特に今年は学校祭準備期間が短く、焦りが本当に大きかった。
実際曲の完成度は万全ではなかった。それでも僕らは本気だった。
前日のリハーサルでは不安よりも楽しみの方が大きかった。
サウンドチェックをしているときも気持ちが高ぶり、自分達の音が鳴っていることにものすごく感動した。
同時にメンバー全員が気合いに満ち溢れていた。


当日自分達の出番が近づくにつれて緊張が高まってきた。
あとはもうやるだけだと逆に清々しくもあった。
そして、ステージに立つ。
司会者からの紹介が終わるとものすごい数の生徒がステージの前に駆け寄り、閉じられた幕の間から見える1000人近い観客と、大きな歓声に体育館が包まれた。
ハイハットのカウントが入ってからはよく覚えていない。覚えているのはたくさんの人たちが自分達を見て手を挙げて跳ねていることだけ。
そのヴィジョンだけが記憶にある。
演奏が終わった後も興奮冷めやまない感じだった。控え室に戻ったときもメンバーと無言でハイタッチをし抱き合った。


その後、同じく出演を果たしたTHE STRIZE のテーマソング演奏も大いに盛り上がり、軽音楽部による学校祭のオープニングの大役が終わった。
みんな全てを注ぎ込んだようで空っぽな感じだった。その時は何も考える事が出来ず、終わった感じがしなかった。
今思い返してみると、これはKNOCKSは終わっていないと言うことなんじゃないかと思う。
大きなところを目標にしてやってみると、その目標が叶うと、次はもっと大きなところで、いろいろな新たな夢や目標が広がっていくと思う。
自分は全国大会やこのオープニングを経験してそう思った。
だから日々目標を持つこと、達成してもそこで満足しないこと。
そうすればたくさんの課題や新たな目標が生まれるはず。
これを続ける限り成長していくんだろうと思う。
今回のオープニングへの出場機会を与えてくれた生徒会の皆さんに感謝したい。
どうもありがとうございました!(KNOCKS)